新教皇の下で、カトリック教会はAIにどう向き合うのか?(筆者がGrokで生成)

(小林 啓倫:経営コンサルタント)

 前ローマ教皇フランシスコの死去に伴い、2025年5月8日に行われた「教皇選挙(コンクラーベ)」の結果、ロバート・フランシス・プレボスト枢機卿が新教皇に選出され、レオ14世を名乗ることを宣言した。

 レオ14世は69歳、初の米国生まれ(シカゴ出身)の教皇となるが、南米ペルーで長年宣教に携わっており、2015年にペルー国籍も取得している。

 新教皇は5月10日に行われた、枢機卿たちに向けた演説の中で、教皇としての名に「レオ」を選んだことについて、次のように説明している。

 私自身、この同じ道を歩み続けるよう召されていると感じ、レオ14世という名前を選ぶことにしました。これにはいくつかの理由がありますが、主な理由は、教皇レオ13世が歴史的な回勅『レールム・ノヴァールム』において、産業革命という状況の中で社会問題を取り上げられたからです。

 現代において、教会は、新たな産業革命や、人間の尊厳、正義、労働の擁護に新たな課題を突きつける人工知能分野の発展に対応するため、教会の社会教説という宝をすべての人々に提供しています。

 このようにレオ14世は、彼の前に「レオ」を名乗ったレオ13世(在位1878年~1903年)を引き合いに出し、AIの発展に向き合う姿勢を示している。では具体的に、新教皇はAIにどうアプローチしようとしているのか。レオ13世の歴史を踏まえて考えてみたい。

新教皇の下で、カトリック教会はAIにどう向き合うのか?(筆者がGrokで生成)

 レオ14世が言及した『レールム・ノヴァールム』とは何か、まずはそこからスタートしよう。